また一つ明かりが消えたなら

 

夜の街は その寂しさを埋めるように 明かりを持たせなくてはならない

 

 

祇園花見小路通り沿いに「ミラノ」というお店があった

名前の通り、イタリアを思い浮かべさすような風貌

古びた店内 和製的な西洋を感じさせるふかふかの大きいソファ

時代に似つかわない雰囲気が 夜の街にはぴったりで

 

仕事を終えたきらびやかな女の子たちが集い

さっきまでお店で見せていた華やかな仮面を外し 一息つく

 

また1日仕事を終えた安堵感と 終わりが見えない世界に残る特有の虚しさ

 

それを気持ちばかり受け止めてくれる場所だった

 

 

けれども、その場所も昨年明かりを消してしまった

 

 

彼女たちに溜まる夜の余韻を 何処に沈めたら良いのだろう

 

また一つ明かりが消えたなら 暗さで 残された寂しさも 見えなくなってしまう