凍えた夜に

冷え切った指先を そっと君の頬に添える

 

君は振り払いもせず

そっと安らかに眠りにつく

 

いつも以上に感じる肌の温かさに

私は愛しさを重ねている

 

きっと 君は 強くなれると

いつまでも そうして守ってあげたい

 

美しくあれ

 

嫌なことを言いたくなった

嫌なことを聞きたくなった

 

でも一呼吸置いて 

甘い甘いミルクティーに口付けたら 

そんな自分が醜く思えた

 

私はやっぱり 美しくありたい

美しくありたいからさ

 

時の過ぎゆくままに

そっと静かに心穏やかに

 

でも芯はしっかりと持ちたい

 

私があの時見つけたものが本物ならば

何も疑う必要はない

自分の気持ちくらい 偽らずに信じてみたい

 

今までよりもっと強く美しくなれる気がするんだ

 

楽しみだな

 

放出されゆく

体内から排出されゆく血の海を眺めて
 
抜け殻になった動けない私
 
底にたどり着けないふわついた身体を持たされて
 
何処に寄っかかろうが 身を置けなくて
 
でも動くことも許されなくて
 
唯、血の海を眺めることしかできることはなくて
 

書きかけた文章を

 

10代の頃に書きかけた文章がたくさんある

いつも書き終えられなかった

 

でも ずっとずっと 描きたい世界が頭に浮かんでくる

それなのに 私はそんなに賢くないから 言葉が足らなくなる

 

書きたい欲求だけは ずっとずっとあって

だからこそ 大学に行ってちゃんと勉強しようとも思った 

 

それでも私の 思考なり 行動なり 感情なりは 全て刹那的

未だに何一つ 完成品が生まれない

 

でも不満なわけでもない

それはそれで 自分の楽しみ 楽しかった

 

20代過ぎてから

あちらこちらで書いている文章が 他者から評価を受けるようになった

 

読み手の存在が ほんの少しでも 見えるようになってきた

最近ものすごく 文章を完成させたいという意欲が湧いてきた

良い時かもしれない

 

何事も他者ありきで 初めて動けるなと思う

 

書きかけた文章を

書き終えることに向かって

書き始めようかと

 

 

 

 

 

 

痛い指

包丁で指を切った
 
相変わらず鈍臭いなあ と自分に嫌気がさした
 
けれど 幼気な指先を眺めていると ちょっと愛おしくも思えた
 
だから 傷のあたりに口づけた
 
人間の味がした

孤独な目を持つ青年

私は、もうずっと物心ついたような頃から孤独な目を持った異性に弱いところがある。

 

誤解のないように言うと、「実際に孤独な人」とは違う。

 

例えば、ある集団で浮いているとか、疎外されているといった目に見えて孤立しているという人が孤独な目をしているわけではない。

クラスの人気者だったり、ある集団ではとても目立つような人でも孤独な目を持っていたりする。(実はこちらの場合の方が強かったりする)

上に立つ人間ほど、孤独を知っているものである。

 

実を言うと、私は寂しがりやさんのタイプがちょっと苦手である。

しかし、「孤独を知っている人間」はとても惹かれてしまうところがある。

 

その人間の目を見つめていると、私はどことなく察してしまう。

「この人は、美しい孤独な目を持った人間である」と。

それが、強ければ強いほど、私は虜になってしまう。

自分がそれを求めるというよりは、守りたくなるのだ。

彼らを見つける度に、私は自ら歩み寄り、私の存在に気づいてもらおうとしてしまう。

「大丈夫だからね、最後には、私が傍にいるからね」と。

なぜかそう伝えたくなってしまうのだ。

 

そうやって、私は誰よりも孤独を知っている人間を、他の誰よりも愛してしまうんだろうとよくよく思う。

 

 

 

LINEを返せる状況なのに精神的に返せないことが多くなった。

あの子もその子も実は全部虚構だったんじゃないかってふと思う時がある。

特に、毎日のようにLINEで繋がっていると 

現実なのか虚構としての産物なのかよくわからなくなる

実際、後者の認識の方が実感として強くでる

LINEに浮かんだ文字をみて 現実にある身体が宙に浮いた気分になる 

ああ わたしはどこかに行ってしまいそうだ

 

本当は わたしは人に会うのが触れるのがこの上なく好きなんだ

ああいつから こんなにも人間に触れる時間が減ってしまったのだろう

あの子とその子と 直接会って話したい

目を見て肌に触れ体温を感じ 人間がいるんだって 実感が欲しい

 

わたしは現実を生きたい

わたしは現実に生きたい

 

けれど虚構に酔いたい

けれど虚構に狂いたい

 

現実の世界で生まれた虚構を 五感で感じたい

そして 虚構が現実に溶け込んだ瞬間をじっくり味わいたい